日本精神保健看護学会の会員の皆様へ
早咲きの梅もほころび始め、日ごとに春の息吹が感じられるころとなりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
さて、本日は「e-Mail ニュースレター」第104号をお届け致します。
それでは、本号の内容をご覧ください。
- 第35回学術集会に関するお知らせ(第35回学術集会 会長 田中浩二)
- 教育の質向上委員会主催「精神看護学実習に関する情報交換会」研修のご案内(教育の質向上委員会 委員長 松田光信)
- 日本精神保健看護学会虐待防止啓発動画活用企画「みんなで学ぼう精神科医療の虐待防止~臨床現場でのグッドプラクティスを共有しよう~」(総務委員会 委員長 中戸川早苗・副委員長 桐山啓一郎)
- 研究活動推進委員会主催第2回研究活動推進セミナー報告(研究活動推進委員会 委員長 遠藤淑美)
- 実践の質向上委員会主催 3年未満研修会「対話の⼒を育む精神保健看護のコミュニケーション」報告(実践の質向上委員会 委員長 岡田佳詠)
- 理事会報告(総務委員会 委員長 中戸川早苗・副委員長 桐山啓一郎)
- 動画集
- 訃報(荻野雅先生)
1. 第35回学術集会に関するお知らせ
第35回学術集会
会長 田中浩二(金沢大学)
先日は、皆様より多数の一般演題とワークショップのお申し込みをただき厚く御礼申し上げます。現在、プログラムの最終調整を行っております。講演、シンポジウム等は、確定したものからWebで順次公開致します。
また、2月末には事前登録が開始できるよう準備を進めております。企画委員一同、皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【第35回学術集会に関する詳細は以下のURLからご覧ください。】
第35回学術集会
nex-tage.com/japmhn35th/
2. 教育の質向上委員会主催「精神看護学実習に関する情報交換会」研修のご案内
教育の質向上委員会
委員長 松田光信(大阪公立大学)
教育の質向上委員会では、昨年に引き続き精神看護学実習に関する情報交換会を開催する運びとなりました。この情報交換会は、精神看護学実習に関する教育内容・方法、実習環境の整備、指導体制などについて、参加者同士でざっくばらんな情報交換や、困りごとの相談をしあい、今後の教育に活かすことを目的としています。この度の会は土曜日開催とさせていただきましたので、多くの会員の皆様にご参加いただけますと幸いです。
テーマ:精神看護学実習に関する情報交換会
日 時:2025年3月15日(土)14:00-16:00
方 法:Webシステム Zoom
対象者:日本精神保健看護学会会員 精神看護学教育に関心をお持ちの皆様
定 員:150名程度
参加費:無料
申し込み締切:3月7日(金)12:00
お問合わせ先:gr-nurs-japmhn-kyoiku@omu.ac.jp
<ご注意>
この研修会はオンライン研修ですので、ご参加いただく皆様は予めインターネット環境の整備、Zoomのインストール、カメラ・マイク等のご準備をお願い致します。
【この研修の参加登録は以下のURLからGoogleフォームよりご入力ください。】
参加登録
forms.gle/jGbwePxuL8NdL8Qj7
3. 日本精神保健看護学会虐待防止啓発動画活用企画「みんなで学ぼう精神科医療の虐待防止~臨床現場でのグッドプラクティスを共有しよう~」
総務委員会
委員長 中戸川早苗(北里大学)
副委員長 桐山啓一郎(名古屋市立大学)
本学会では精神看護の場における虐待を防ぐために5本の動画を作成し2024年2月から学会YouTubeで公開いたしました。合計再生回数は2万回を超え、看護実践現場や教育現場でご活用いただいています。
本企画は動画をさらにご活用いただくため、臨床看護現場と看護教育現場で実際に使用している方々をお招きしてパネルディスカッションを行います。次年度以降動画をさらに活用していただくためにもぜひご参加ください。
- 日時:2025年3月17日(月)15:30~17:00
- 場所:帝京大学板橋キャンパス(東京都板橋区加賀2-11-1)&Zoomによるオンラインのハイブリッド開催
- 対象者:学会員および非会員の精神保健医療福祉従事者
- 内容:
①臨床現場での活用(精神看護専門看護師として)
石川恵己氏(特定医療法人共和会共和病院)
②看護部単位での活用(看護管理者として)
藪下祐一郎氏(医療法人財団青溪会駒木野病院)
③教育現場での活用(教育を受けた看護学部生として)
看護学部3年生2名 - 参加費:無料
- 参加締切:2025年2月28日(金)中
【参加登録は以下のURLからGoogleフォームよりご入力ください。】
参加登録
forms.gle/dJmwzp7eVzwpWPHA8
4. 研究活動推進委員会主催第2回研究活動推進セミナー報告
研究活動推進委員会
委員長 遠藤淑美(鳥取看護大学 看護学部)
精神看護専門看護師であり東京女子医科大学病院看護副部長の山内典子先生を講師としてお迎えし,2024年11月9日(土)10時30分から「看護実践と研究の良循環を創造する-看護実践家が研究を続けることの価値」」をテーマに,第2回研究活動推進セミナーを開催致しました.
患者さんの声に耳を傾け,患者さん側に立つ中から研究課題を見出し取り組んでこられた過程を丁寧にお話くださることを通して,実践での心震える経験がよい研究を生み出し,それがよい実践へと還元されていく,そのような実践と研究の良循環を示して下さったセミナーでした.
事前の申し込みは81名で,当日の参加者数は67名であり,ほとんどの方から満足したという回答をいただきました.
研究活動推進委員会は,今年度皆様から頂いたご意見を参考にし,新年度改めてセミナーの企画を検討して参ります.引き続き会員皆様からの忌憚のないご意見ご要望をいただけますと幸いです.どうぞよろしくお願い致します.
以下セミナーの感想を抜粋してお伝え致します.
- 看護実践をされながら、研究から離れていないということに感銘を受けました。また看護師としての成長やキャリアについても素晴らしいと思うことばかりでした。実践とともにある研究を聴いている間、自身を振り返り、今後何ができるか考えています。研究の仲間がほしいと思いました。
- 臨床でなかなか研究に取り組まないでいることに後ろめたさを感じていましたが、ご講演を聴いて、臨床だからこその研究の面白さを感じ、エネルギーをいただきました。確かに臨床の中で不思議に思うことは多くあり、勝手に解釈してしまっていたこともあったので、研究になり得るか考えたいと思います。
- ご講義にあった「患者さんを看護する立場だからこそ」という言葉がとても印象に残りました。臨床にいるからこそ日々の葛藤を通して気付くことや患者さんの体験を捉えることができると感じています。看護実践を通して研究する意義を改めて意識し、行動に移していきたいと思います。
- 山内さんがされた研究の内容は、普段臨床でアセスメントしている内容と一致していた。勝手に考える(解釈する)だけではなく、言語化し、形にすることも大事なのだと思いました。”
- 「40年代」「50年代」などのようにお示しいただいたことで、臨床~研究のキャリアパスの流れが分かり、臨床経験と研究活動を長期的な視点をもって積み上げていくことの重要性を感じました。
そのほか今後取り上げてほしいテーマには以下のようなご意見がありました.貴重なご意見を今後に生かしてまいりたいと思います.
- 研究を実際どのような流れで行っていったか、プロセスを見せてくれるもの。
- 精神障害者や意識障害がある患者を対象とした研究の倫理的配慮などについて
- 研究手法が色々と開発されています。研究手法の解説や違い等についてのセミナーを希望します。
- 精神科病院における虐待等深刻な問題をテーマとした研究に学会として取り組み、多施設共同研究などへと発展させてほしい。組織外からのアプローチによってでないと変化を見いだせない課題であると思います。
5. 実践の質向上委員会主催 3年未満研修会「対話の⼒を育む精神保健看護のコミュニケーション」報告
実践の質向上委員会
委員長 岡田佳詠(国際医療福祉大学 成田看護学部)
実践の質向上委員会では、2024年11月9日(土)13時~16時、オンライン(Zoom)にて、3年未満研修会「対話の⼒を育む精神保健看護のコミュニケーション」を開催いたしました。アンケート結果は別紙の通りです。ご参加いただいた方、担当いただいた委員の皆様に心から感謝申し上げます。
実践の質向上委員会 2024年度3年未満研修実施報告
1.開催日時:2024年11月9日(土)13時~16時
2.研修開催方法:オンライン(Zoom)
3.テーマ:対話の力を育む-精神保健看護のコミュニケーション-
4.研修対象:病院に限らず精神保健看護領域の経験が3年未満の看護職
5.参加費:無料
6.研修目的
- 受援力(他者に助けを求め、快くサポートを受け止める力)や、ケアのための対話のスキルを学び、対話の力を育む
- 日頃の実践を振り返り、周囲も自分も大切にするコミュニケーションを共に考える
7.研修内容
- あなたはどのように助けをもとめていますか
- 受援力について考える
- 周囲と自分を大切にするために知っておくといいこと
- ケアのための対話のスキル~相手も自分も大切にしながら対話する~
- ディスカッション~受援力を発揮して困りごとを相談してみよう~
8.担当委員
- 研修担当・ファシリテーター:石塚真美・柴田いつか・森内加奈恵・天野敏江
- ファシリテーター:榎戸文子
- ブレイクアウトセッションフォロー、副委員長挨拶:根本友見
9.参加者数
- 申し込み者数 :28名
- 当日参加者数:22名(欠席6名)昨年度より5名増加
10.所属
- 病院・クリニック :19名
- 訪問看護ステーション: 1名
- 居宅介護支援事業所 : 1名
- フリー:1名
11.経験年数
- 1年未満:11名
- 1~2年 :10名
- 2~3年 :1名
12.研修会を知った方法
- 勤務先からの案内:14名
- 学会のSNS :2名
- 研修会チラシ :2名
- 学会メール :1名
- 学会ホームページ :1名
- 知人からの案内 :1名
- その他 :1名
13.アンケート結果(回答数:15)
印象に残った内容、難しかったことなど
- 講義を踏まえた良いグループワークになりました
- 今回は良い学びをありがとうございました。
- 受援力という言葉を聞いたことがなかったので勉強になった。現場の悩み事を共有して共感が得られたので気持ちが軽くなった。
- 参考になりました
- 新人のときに頼るところを知っていたら、少し気が楽になっていたのかなと惜しいきがしますが、先輩の立場になって行く時に、今回のことを思い出したいと思いました。
- 1つ目のワークは単純明快でワークの目的に到達できた感覚がありました。一方で、2つ目のワークはワークの目的に辿り着かない印象がありました。
- ノンアサーティブの傾向があると感じているので、みかんていいなを意識して取り組みたいと思いました。また、中堅スタッフとして、後輩の受援力のバリアを取り除くような関わりも必要になってくるのかと感じました。ソクラテス式質問法を取り入れるのは訓練がいると思いましたが、少しずつ臨床で実践していきたいと思います。関係をONにする会話は比較的取り入れやすく感じたので、まずはそこから始めてみようと思います。
- ありがとうございました。
- 患者さんとの関係をONにする対話を学び、今まで自分は患者さんとどのようなコミュニケーションをとっていたかを振り返りながらお話を聞くことができました。
- ディスカッションでは、それぞれの体験や思いを共有でき、大変貴重な時間となりました。
- 今回の研修での学びをこれからも実践に活かし、より良い看護を実践できるよう、日々学んでいきたいと強く思うことができました。
今後取り上げてほしいテーマ、委員会へのご要望など
- 看護師の患者に対する陰性感情等がテーマの研修がありましたら、ぜひ参加したいです。
- 虐待などの問題のある環境への対応
- トラウマインフォームドケア
6. 理事会報告
総務委員会
委員長 中戸川早苗(北里大学)
副委員長 桐山啓一郎(名古屋市立大学)
2025年1月27日(月)に第5回理事会を開催致しました。第35回学術集会、総会(2025年5月31日、6月1日開催)の準備を進めております。金沢で開催致します第35回学術集会、総会への皆さまのご参加をこころよりお待ち申し上げております。
『マイページ登録内容確認のお願い』
本学会の活動、他学会・団体からの情報などを登録しているメールアドレス宛に送信しています。また、年会費の振り込み案内などは登録している住所に郵送しています。異動などに伴い変更がありましたら、学会HPのマイページにて会員情報の登録内容をご確認ください。なお、マイページの“お知らせ”にアクセスしますと過去に事務局から送信したメールの内容を確認できます。
また、会員情報の経歴情報(資格)に専門・認定看護師資格の保有や、特定行為研修に関する情報を追加いたしました。お手数ですが会員情報をご確認いただき必要な内容の追加をお願い致します。
7. 動画集
8. 理事長報告
訃報 荻野雅先生
荻野雅先生(前武蔵野大学・監事)が2024年11月24日にご逝去されました。
ご葬儀は、ご本人のご意思により、親族のみで執り行われました。
荻野雅先生は、第2期(1994年7月から1997年6月)、第3期(1997年7月から2000年6月)、第5期(2003年7月から2006年6月)、第6期(2006年7月から2009年6月)の理事として、そして一般社団法人化後は、法人第3期(2017年6月から2019年6月)の指名理事、法人第5期(2021年6月から2023年5月)、法人第6期(2023年から現在)の監事として、さらには第32回学術集会集会長として、本学会の発展に多大なるご貢献をいただきました。
また、荻野雅先生は豊富な臨床経験をもとに、看護倫理に関するご研究や、専門看護師の育成にも携わってこられました。
本学会のためにご尽力いただいた故人に感謝申し上げるとともに、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。
日本精神保健看護学会
第6期理事長 寺岡征太郎
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