聖路加看護大学 精神看護学 教授 萱間 真美(かやま まみ)
第20回日本精神保健看護学会学術集会を、2010年6月19日(土)20日(日)の両日にわたって、東京、築地にあります聖路加看護大学において開催させていただくことになりました。
テーマは「精神看護のアウトカム―測れるもの、測れないもの―」といたしました。精神科医療保健福祉の制度が大きく変わり、それぞれの職種が果たすべき役割が模索されている現在、看護職には何ができるのかを示していくことは大切だと考えます。ケアを行った結果、どんな利益がもたらされたのかがわかれば、看護ケアに必要なマンパワーを確保することにもつながると考えます。
一方で、精神科看護のプロセスには、必ずしも結果にすっきりと反映されるわけではない多くの関わりや葛藤があります。この要素を抜きにして結果だけを語っても、精神科看護の魅力を伝えることはできないでしょう。
看護職に対する社会的評価を見据え、他方で看護職としての変わらない大切なものを守る、困難な2つの作業を同時に行うことが求められる時代にあるということだと考えます。その時期、学会は20周年記念大会を迎えました。
学術集会では記念講演を稲岡文昭先生にお願いすることができました。学会創設当時の先輩方の気概に触れつつ、共に将来を模索することができれば幸いです。
今年から、学会の演題登録にはUMIN(大学病院医療情報ネットワーク)のシステムを利用できるようになりました。登録期間中は何度でも修正が可能です。早めに登録を試していただき、その後修正をお願い致します。
聖路加看護大学は、東京・銀座から歩いて10分の立地にあり、お寿司で有名な築地や、もんじゃ焼きで有名な月島もすぐ近くです。懐かしい人に会い、そして新しい知識や問題意識を得て明日からの活動のエネルギーを得る、そんな学術集会にできるよう、事務局一同願っております。皆様のご参加をお待ちしております。